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実印はいつ作る?人生のタイミング完全ガイド

実印は人生の重要な節目で必要になる印鑑です。実印を作るべき主要なタイミングは、就職・成人式・結婚・不動産購入・相続手続きの5つです。

多くの人が「いつ実印を作ればいいのか分からない」と悩みますが、実際に必要になってから慌てて作ると、印鑑証明の取得に時間がかかり手続きが遅れる可能性があります。

目次

実印が必要になる具体的な場面とは?

実印は法的な効力を持つ重要な契約や手続きで必要になります。印鑑証明書とセットで使用し、本人確認と意思確認の役割を果たします。

実印が求められる代表的な場面は以下の通りです:

  • 不動産の売買・賃貸契約
  • 自動車の購入・売却
  • 住宅ローンの契約
  • 保険金の受取
  • 相続手続き
  • 公正証書の作成
  • 法人設立の手続き

就職・新社会人になる時に実印は必要?

新社会人の約6割が就職から1年以内に実印を作成しているとされています。社会人になると賃貸契約や車の購入など、実印を使う機会が格段に増えるためです。

新社会人が実印を使う主な場面

就職後に実印が必要になる具体的な場面を見てみましょう。

場面必要度時期
賃貸契約就職後すぐ
自動車購入就職後半年~1年
クレジットカード作成必要に応じて
生命保険加入就職後1年以内

賃貸契約で実印が求められるケース

賃貸契約では連帯保証人の実印と印鑑証明が必要になることが多いです。借主本人は認印で済む場合もありますが、保証人は必ず実印を求められます。

特に以下の条件では借主も実印が必要になります:

  • 家賃が月額10万円以上の物件
  • 法人契約の賃貸
  • 保証会社を利用しない契約
  • 高級マンションや一戸建て

自動車購入時の実印使用

普通自動車の購入では実印と印鑑証明書が必須です。軽自動車は認印で済みますが、普通車は必ず実印が求められます。

自動車購入で実印が必要な手続き:

  1. 自動車売買契約書への押印
  2. 自動車登録申請書への押印
  3. 委任状への押印(ディーラー代行の場合)
  4. ローン契約書への押印(ローン購入時)

成人式や20歳の節目で実印を作るべき?

成人式は実印を作る理想的なタイミングです。法的に大人として認められ、様々な契約を自分の責任で行えるようになるためです。

成人式で実印を作る人の割合は約3割とされており、記念品として両親からプレゼントされることも多いです。

成人式で実印を作るメリット

成人式のタイミングで実印を作ることには以下のメリットがあります。

  • 時間的余裕があるため、じっくり選べる
  • 記念品として特別な印鑑を作れる
  • 将来必要になった時に慌てずに済む
  • 印鑑証明の登録も事前に済ませられる

成人式の実印は何の素材がおすすめ?

成人式の記念として作る実印は、象牙・黒水牛・チタンなど長持ちする素材が選ばれています。一生使うものとして、耐久性と高級感を重視する人が多いです。

素材価格帯特徴
象牙2万円~最高級、朱肉付きが良い
黒水牛5千円~伝統的、適度な硬さ
チタン1万円~現代的、変形しにくい
柘植3千円~木材、価格が手頃

結婚・改姓時の実印作成タイミング

結婚で姓が変わる場合、新しい実印は入籍後すぐに作成します。旧姓の実印は法的効力を失うため、速やかな対応が必要です。

結婚による改姓では、実印の登録変更だけでなく、各種契約書類の変更手続きも同時に行う必要があります。

改姓時の実印変更手順

結婚による改姓時の実印変更は以下の手順で行います。

  1. 新しい姓で実印を作成する
  2. 役所で印鑑登録の変更手続きを行う
  3. 新しい印鑑証明書を取得する
  4. 既存の契約書類の変更手続きを行う

結婚時の実印は姓のみ?フルネーム?

結婚時の実印は将来の改姓リスクを考えて名前のみで作成する人が増加しています。再婚や離婚で姓が変わっても、名前の実印は継続使用できるためです。

実印の彫刻パターンと特徴:

彫刻パターンメリットデメリット
フルネーム正式、重厚感がある改姓時に作り直し必要
姓のみ家族で共有可能同姓の人と混同リスク
名前のみ改姓時も継続使用可同名の人と混同リスク

夫婦で実印を同時作成するメリット

夫婦で同時に実印を作成すると、統一感があり費用も抑えられることが多いです。印鑑店では夫婦セット割引を提供しているところも多く見られます。

夫婦で実印を作る際の注意点:

  • 同じ素材・サイズで統一感を出す
  • 書体を揃えて家族の印として使う
  • 保管場所を分けてリスク分散する
  • 印鑑証明の登録も同時に行う

不動産購入時に実印が必要になる理由

不動産購入では売買契約・ローン契約・登記手続きの全てで実印と印鑑証明が必須です。不動産は高額で重要な資産のため、法的に厳格な本人確認が求められます。

不動産購入で実印を使用する書類は10種類以上に及び、印鑑証明書も複数枚必要になります。

不動産購入で実印が必要な具体的な書類

不動産購入時に実印の押印が求められる主要な書類を整理しました。

書類名使用場面印鑑証明
不動産売買契約書契約締結時必要
金銭消費貸借契約書ローン契約時必要
所有権移転登記申請書登記手続き時必要
抵当権設定登記申請書担保設定時必要

住宅ローン契約での実印使用

住宅ローンの契約では借主・連帯保証人・担保提供者全員の実印が必要です。金融機関によっては実印のサイズや材質に指定がある場合もあります。

住宅ローンで実印が必要な理由:

  • 借入金額が高額(数千万円規模)
  • 返済期間が長期(20~35年)
  • 不動産を担保に設定する
  • 法的拘束力を明確にする

不動産投資での実印活用

不動産投資では物件購入・賃貸管理・売却の各段階で実印が頻繁に必要になります。投資用物件の購入では事業用融資の契約も含まれるため、より多くの書類で実印を使用します。

不動産投資での実印使用場面:

  1. 投資物件の購入契約
  2. 事業用ローンの契約
  3. 管理会社との委託契約
  4. 入居者との賃貸借契約
  5. 物件売却時の契約

相続・遺言手続きで実印が求められる場面

相続手続きでは相続人全員の実印と印鑑証明が必要になります。遺産分割協議書の作成から不動産の名義変更まで、ほぼ全ての手続きで実印を使用します。

相続手続きは複雑で時間がかかるため、事前に実印を準備しておくことが重要です。

相続手続きで実印が必要な書類

相続手続きで実印の押印が求められる主要な書類を以下にまとめました。

  • 遺産分割協議書
  • 相続放棄申述書
  • 不動産の相続登記申請書
  • 預貯金の相続手続き書類
  • 株式の名義変更手続き書類
  • 生命保険金の請求書類

遺言書作成時の実印使用

公正証書遺言の作成では遺言者と証人の実印が必要です。自筆証書遺言では実印は必須ではありませんが、後の紛争防止のため実印を使用することが推奨されています。

遺言書での実印使用のメリット:

メリット理由
法的効力の強化本人の真意であることを明確化
偽造防止実印は複製が困難
紛争予防相続人間のトラブルを回避
手続きの円滑化金融機関等の手続きがスムーズ

その他で実印が必要になる重要な場面

実印は日常的な契約でも予期せず必要になる場合があります。特に高額な取引や法的効力を重視する契約では実印を求められることが多いです。

法人設立・起業時の実印

法人設立では代表者個人の実印と法人の実印(代表印)の両方が必要です。会社設立登記では必ず実印を使用し、その後の法人運営でも頻繁に使用します。

法人設立で実印が必要な手続き:

  1. 定款の認証手続き
  2. 資本金の払込証明
  3. 法人設立登記申請
  4. 法人口座の開設
  5. 各種許可申請

保険金の受取手続き

生命保険や損害保険の保険金受取では高額になるほど実印が必要になります。特に1,000万円を超える保険金では、ほぼ確実に実印と印鑑証明の提出を求められます。

実印が必要な保険手続き:

  • 死亡保険金の受取
  • 満期保険金の受取
  • 解約返戻金の受取
  • 事故による高額賠償の受取

公的手続きでの実印使用

公的機関への申請や届出でも実印が求められる場合があります。特に許可申請や資格取得では実印の使用が義務付けられているものが多いです。

手続き実印の必要性備考
建築確認申請必要建物建築時
古物商許可申請必要中古品販売業
宅建業免許申請必要不動産業開業
パスポート申請不要認印で可

実印作成時の重要な注意点

実印は一度作成すると長期間使用するため、材質・サイズ・書体を慎重に選ぶ必要があります。また、作成後の保管と管理も法的トラブルを避けるために重要です。

実印のサイズ規定

実印として登録できるサイズは直径8mm以上25mm以下と法律で定められています。一般的には男性15mm、女性13.5~15mmが選ばれることが多いです。

実印サイズの選び方:

  • 男性:15mm(最も一般的)
  • 女性:13.5mm(上品な印象)
  • 法人代表者:18mm(貫禄を重視)
  • 夫婦セット:15mm統一(揃い感を重視)

実印に適した書体の選び方

実印には偽造防止のため複雑で読みにくい書体を選ぶことが重要です。篆書体や印相体が実印の書体として最も多く選ばれています。

書体特徴実印適性
篆書体古風で格式高い
印相体複雑で偽造困難
古印体読みやすく親しみやすい
楷書体明瞭で現代的

実印の材質による特徴と選び方

実印の材質は耐久性と押印性を重視して選択します。長期使用を前提とするため、変形や劣化に強い材質が推奨されています。

主要な実印材質の比較:

  1. 象牙:最高級、朱肉付きが良好、価格は高額
  2. 黒水牛:伝統的、適度な硬さ、コストパフォーマンス良好
  3. チタン:現代的、変形しない、メンテナンス不要
  4. 柘植:木材系、手頃な価格、定期的なメンテナンス必要

実印登録の手続きと印鑑証明の取得方法

実印を作成した後は市区町村役場で印鑑登録を行い、印鑑証明書を取得できる状態にする必要があります。実印は印鑑証明書とセットで使用するため、登録手続きは必須です。

印鑑登録の具体的な手順

印鑑登録は以下の手順で行います。必要書類を事前に準備して手続きをスムーズに進めましょう。

  1. 本人確認書類(運転免許証・パスポート等)を準備
  2. 登録したい実印を持参
  3. 市区町村役場の住民課等で申請
  4. 印鑑登録証(カード)を受取
  5. 登録完了(即日または数日後)

印鑑証明書の取得方法と有効期限

印鑑証明書は発行から3ヶ月以内のものが有効とされています。契約の直前に取得することで、確実に有効期限内の証明書を提出できます。

印鑑証明書の取得方法:

  • 役所窓口での取得(印鑑登録証持参)
  • コンビニでの取得(マイナンバーカード使用)
  • 自動交付機での取得(地域により利用可能)

実印の紛失・盗難時の対処法

実印を紛失や盗難された場合は、直ちに印鑑登録の抹消手続きを行う必要があります。悪用されると重大な法的トラブルに発展する可能性があるためです。

実印紛失時の緊急対応手順

実印を紛失した際は以下の手順で迅速に対応してください。

  1. 市区町村役場で印鑑登録の抹消手続き
  2. 警察署で遺失届または盗難届を提出
  3. 契約中の金融機関等に紛失を報告
  4. 新しい実印を作成して再登録
  5. 必要に応じて契約書類の変更手続き

実印の適切な保管方法

実印は印鑑証明書と別々の場所で保管することが基本です。同じ場所に保管すると、盗難時に両方を悪用される危険があります。

実印の安全な保管方法:

  • 銀行の貸金庫での保管
  • 家庭用金庫での保管
  • 印鑑ケースに入れて防湿対策
  • 家族にも保管場所を共有

まとめ:人生の節目で実印を準備する重要性

実印は人生の重要な契約や手続きで必要になる法的に重要な印鑑です。就職・成人式・結婚・不動産購入・相続の各タイミングで必要になるため、事前の準備が重要です。

実印作成のおすすめタイミングは以下の通りです:

タイミング必要度理由
成人式記念品として、時間的余裕あり
就職前社会人になると使用機会が増加
結婚前改姓リスクを考慮して計画的に
不動産購入前必須書類のため事前準備が重要

実印は一生使用する重要な印鑑のため、材質・サイズ・書体を慎重に選び、適切に保管管理することが大切です。必要になってから慌てて作るのではなく、人生の節目を迎える前に余裕を持って準備しておきましょう。

また、実印の作成と同時に印鑑登録も済ませておくことで、急な契約や手続きにも対応できる準備が整います。人生の重要な場面で困らないよう、適切なタイミングで実印を準備することをおすすめします。

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